2013年8月2日金曜日

Round 2 ワールドJAMレーシング レースレポート


大会名称どおり、東日本各地のサーキットを転戦するかたちで争われるSpeed King Tour East 2013。第2戦は群馬県富岡市のワールドJAMレーシングがその会場となった。今大会のキーポイントは“暑さ”だ。屋内アスファルトコースのワールドJAMは天候の影響を受けないものの、7月中旬の開催ということもあって、かなりの高温下でのレースになることが予想された。内陸部特有の気温の高さをドライバー、マシンともにいかに克服するか? それが勝負のカギを握る。

レースが行われたのはシリーズポイントを争うモディファイド&ストックツーリングとGT500クラスに、スポットレースとなるJMスポットクラスの合計4クラス。JMスポットクラスは、JMRCAスポーツクラス規定に準じたマシンによって争われるが、タイヤのみがSpeed King Tour指定となる。モディファイドクラスでは、第1戦を制した松倉直人が欠場となってしまったものの、’07年のEPオフ2WDクラス世界チャンピオンであり、同年のJMRCA1/10EPツーリングスーパーEXPクラス全日本タイトルも持つ松崎隼人と、’09年の同クラス全日本王者の山内雄広が出場。地元群馬の若手レーサーと覇を競うことになった。

 遠征組にも配慮した十分な練習走行時間の後、予選ラウンドが開始された。GT500クラスは第1戦2位入賞の服部 正がまずはリード。服部は予選3ラウンドすべてでトップタイムをマークし、最終ラウンドの23周5分12秒でTQを決定している。続くJMストッククラスでは、第2ラウンドで高士時光が唯一の27周台を記録してポールポジションを獲得した。17.5Tストックモーターを使用するが、JMストッククラスとは違ってESCのブースト機能が使用できるツーリングストックは予選からハイスピードなレースを展開。蟻川 弘が全3ラウンド中2ラウンドでトップタイムをマークして予選トップを決定している。

 メインカテゴリーのモディファイドクラス。予選では地元群馬の永島友吾がまずはトップタイムを記録して最高得点をゲット。このクラスの予選は3ラウンド中ベスト2ラウンドの着順ポイント合計で最終順位を決定する。2位には松崎が続き、3位タイムは山内。4位にはここワールドJAMをホームコースとする山田豊輝が入った。好調の永島は続く第2&第3ラウンドでもトップタイムを記録し、文句なしのポールポジションを決めている。総合2位は松崎、以下山田、山内、石岡勇人、森田耕平の順で予選が終了した。

 決勝レースはGT500クラスからスタート。1番グリッドから飛び出した服部は一度も首位の座を譲ることなくマシンをゴールまで導き、うれしいシリーズ初優勝を決定。JMストッククラス決勝も同様の展開となり、ポールポジションの高士が独走で優勝を決めた。

 ツーリングストックAメイン決勝レース。無難なスタートを切った蟻川車を、予選4位から2位に浮上した川上幸太が追うという序盤の展開となる。蟻川を激しくチャージする川上だが、マシンの仕上がりに優れる蟻川は、少しずつではあるが川上車を引き離し、最後にはその差を約4秒に拡大、十分なマージンを持っての優勝を飾っている。2位には川上が入賞し、3位は高士のものとなった。

 この日最終レースとなったモディファイドクラス決勝レース。予選からの好調をキープする永島が逃げ切るか、それとも2名のタイトルホルダーがそれを許さないのか? 緊張の中、5分間レースのスタートが切られた。スタートでの逆転を狙った松崎、だが、永島も完璧なスタートを決め、2位以下の封じ込めに成功する。1周目のインフィールドこそ永島車の背後に松崎が迫ったが、メインストレートに出ると永島は一気に加速し、以後後続車に明確な差をつけていく。本人の集中力、マシンの仕上がりともに群を抜く永島は、トップドライバーが揃ったこのクラスでは珍しいほどの独走状態を築き上げ、レース終盤には3位を走る石岡を周回遅れにする勢いを見せ付けた。最終的に、永島は2位松崎に約1周という大差を付けて優勝を決定。不運に泣いた初戦の雪辱を果たした。2位は松崎で、そこからわずか0.173秒差で石岡が3位となった。

 35℃を軽く超える高温下での争いとなった今回の第2戦は、同時にハイグリップコースでの高速バトルにもなった。今回の勝利によって永島はシリーズポイントでも首位に立ち、初代Speed Kingの称号に大きく近付いた。第3戦は9月8日。茨城県の谷田部アリーナがその舞台となる。

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